2004シーズン  2ndステージ 第6節 FC東京


 山瀬を怪我で欠いた最初の試合であり、アルパイを欠く試合であり、父上の御逝去で一時帰国したギドに代わってエンゲルスが指揮を執る試合であり、選手が喪章を付けての試合である。
 試合前の興味は、「山瀬を欠いて同様の布陣か。あの代役を誰が務めることができるのか。同じ戦術なら技術的にはエメ、体力的には暢久でないと務まらないだろう。両方あるのはスーパー・ノブヒサだけ。システムを変えて3トップか。いっそのこと4バックもありか。果たしてギドの選択は。」というものだった。
 結果はシステムを変えての3トップ、さらには途中からの4バック。

 想像するに、最初の3トップは、FC東京の右サイドが強力であることを踏まえて左サイドの守備を手厚くしようということではないか。ネネと平川で、また3トップの左サイドに入った三都主は守備にも貢献。守備に関しては、一応は機能していた。しかし問題は攻撃面で全く機能していなかったこと。一つには闘莉王のロング・フィードが正確性をやや欠いていたこともあるが、中盤にボールを貰いに来る動きが少なかったこと。エメは裏側に飛び出そうとし、永井と三都主は足元に欲しがりで、闘莉王からのロング・フィードが跳ね返される場面が多かった。
 ただ、達也が入ってからは状況は変わり、最初、エメと並んで最前線で裏へ飛び出そうとしていた達也は途中から中盤へ下がってボールに触ろうとし始める。あのときは4−2−4が4−2−3−1になった間もあった。そしてそのときこそがレッズの時間帯だった。

 個々の選手の癖が相当に研究されていた気がする。特に、永井が相手のまた抜きでボールを通して自分で間を割り込んで抜く動きと、長谷部が中盤でボールを受けて切り返す動きは、完全に相手に読まれていた。

 試合を一言で言うと、山瀬とアルパイの存在の重さを痛感させられた試合、ということてだろう。
(2004/9/23記)


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