2003ナビスコカップ 決勝戦 鹿島アントラーズ戦(TV)


 昨年と同じカードの決勝戦。昨年、妙に燃え、ギドやペトロヴィッチまで呼んだ浮かれ心が敗戦を呼んだ。これに懲りたか、今年は平常心。客観的に見て、怪我と出場停止と海外移籍で怖さがなくなった鹿島は、今のレッズの敵ではない。初タイトルは確実とサポーターは皆思っていたはず。

 サポーターにとって今年の敵は昨年に味を占めて大量に出現したチケットゲッター。有名サイトの呼び掛けで、サポーター同士が定価でチケットを譲り合う動き、ヤフーオークションに手を出さない動きが確立する。帰宅途中のチケット屋では売れ残りが出る。

 チケット屋を我慢して娘と自宅でTV観戦。バックチャージに厳しい上川主審で勝利を確信。エメは完調ではないことが明らか。DF二人を引き連れてくれればよい。無理するなよ、と祈る。エメと坪井が空中激突でヒヤッとする。テレビ朝日のニュースステーションの映像では、坪井の額から血が噴き出していた。

 完勝でぼんやりしていたら、一緒にTVに向かって応援していた娘が「公式サイトに、浦和3:0(だったらしい)で優勝しましたので、駒場スタジアムで19時から優勝報告会を行います。オフト監督と内舘キャプテンが挨拶します」と出てるよー、と教えてくれる。直ちに自宅を出発。
 新宿で国立競技場帰りの赤い人と一緒になるが、駒場スタジアムの話は誰も知らない感じ。若干の人の携帯に連絡が入っている模様。到着したら、18時15分でまだ3千人程度。オーロラビジョンでトーナメントを振り返り、レッズ・ワンダーランドで開始を待つ。18時45分、フジテレビのニュースで生中継するということでメインスタンドをバックにカメラが回る。メインスタンドでは拍手とウラワレッズコール。19時5分頃に場内アナウンスで選手のバスが渋滞で遅れている旨の告知。19時25分過ぎに再度告知。30分頃にカメラマンが入場口に並び、テーマミュージックにあわせて1万人程度[公式発表6千人]に増えたサポーターが拍手。しかし、音楽が終わるが開始せず。口笛が飛び交う中、待つこと15分。
 遠くのほうからコールの声が近付いてくる。バックスタンドを通り、東側に登場。団幕を広げる。それを待っていたかのように場内が暗くなり、拍手の中、選手がスポットライトを浴びて入場。後援会会長などから花束贈呈。キャプテン挨拶(この辺の順番の記憶は定かでない)。後援会名誉会長祝電。その後、「ここでうれしいメッセージが届いていますので御紹介します。オーロラビジョンを御覧ください」との場内アナウンス。誰だろうと一瞬いぶかしく思うが、場内アナウンスは続けて「オランダ」で皆が察し「フェイエノールトの」で大きな一番のどよめき。「小野伸二選手からです」で大拍手。監督挨拶。リーグ戦残り4試合を強調する。キャプテン挨拶。ほかの場でも選手が同様の趣旨。その後、選手が場内一周。バックスタンドでは、スタンド近くまで行き、特に東側ではスタンドまで行く。一周の間、オーロラビジョンを使って選手からインタビュー。戻ってきて花火が上がる。退場。
 浦和に戻ると、ポイント前で人だかり。歴代選手のコールをしている。力の前でもコール。半兵衛に潜り込むが、ほとんど赤い人。テレビニュースでオフト辞任の話が出ると「社長が辞任しろ」の声。店を出てコルサを通り掛ると、ポイント前にいたであろう一団が太鼓を先頭に行進している。今日は何時までするのだろうと思いつつ家路に着いた。

(2003/11/3記)


 初優勝を報じる新聞各紙。多くの紙面を飾ったのは、MVPを獲った達也が得点直後にエメルソンに抱きつこうと大きく両手を広げているショット。しかし、サポーターの心情に一番訴えるショットは「日刊スポーツ」の写真。ピッチ上に置かれた優勝カップを、エメルソンがいとおしい我が子を抱きしめる母のように抱きかかえているショット。顔は一切写っていないが頭に巻かれた包帯の右側頭部に血がにじみ出ていることで、まぎれもなくエメルソンであることが分かる。顔が写っていないために、逆にサポーター・チーム自体がカップを抱きしめているようにも見えてくるし、いろいろな意味でぐっと来る写真。

(2003/11/4記)


 15.11.3.付け産経新聞朝刊24面で榊輝朗氏が分析していたのに気付く。
 「浦和の特色は、ドリブルを駆使した仕掛け。」としてデータを示す。前期を含めた25試合でみると、ドリブルでボールを保持した回数は1083回で、リーグ内でもずば抜けており、2位名古屋の909回を174回も上回っている、とのこと。これを個人でみると、山田が191回で1位とはびっくり。3位にエメルソンの175回、5位に平川の166回、9位に達也の141回と、リーグの上位10人に4人も入っているんだと。「中盤の両サイドと2トップがドリブルから起点を作り、試合の流れをつかむ展開が浮かび上がる。」と言うが、起点ではない。常にドリブル突破を図っているのだ(戻すこともあるけど)。

(2003/11/5記)


 テレビ埼玉のレッズ番組GGRはなかなか良い出来だったと思う。ラベルのボレロをバックに試合の前日のサポーター有志の自由席列並びの抽選風景から始まり、前夜の鹿島サポーターが徹夜している国立競技場の?門を見せた後にレッズサポーターの並びがなく、順番獲りのテープがきれいに剥がされた跡。当日早朝の後援での点呼と競技場への整然とした入場。あの旗を持って入っていくシーンは、この抽選を取り仕切ったサポーター有志が最後に入って行った情景だったのだろうか。そして、試合開始前にゴール裏に上がる大フラッグ、伝説のサポーターTOMさん捧げると聞く「Pride of Urawa」を写す(さすがに試合終了後に聖火台に掲げられた彼のフラッグは写さなかった)。試合風景と選手のインタビューが交互に出てくる。そして、優勝とともにボレロが終わる。  メダルをピッチに乱入した狼藉者に奪われたエメ(ゼリッチもだけど)が小さい子からもらった紙製のメダルを手に持つシーンを写す。では最後の「ロスタイム」コーナーはなんだろうと思っていたら、「レッズが優勝したら結婚しよう」と誓っていたカップルが婚姻届を出すシーン。やるなぁ、テレビ埼玉。

(2003/11/8記)


試合結果 2003 HOME